猫が水の入った器に前足を入れて、なめるようにして水を飲むのはなぜ?

——水の入った器の中に前足を入れて水を触り、前足についた水をなめて飲む猫がいるようです。なぜこのような水の飲み方をするのでしょうか?
岡本先生:
「水は光を反射したり、ゆらめいたり、猫の好奇心を刺激するものだと考えられます。好奇心から『触る→自身でお手入れのためになめる』を繰り返しているうちに、前足で飲む習慣がついたのではないかと思います。
また、砂漠地帯にいた猫の習性の名残りや、ヒゲが器に触れたくない、濡れたくないという心理も考えられるでしょう。
好奇心が旺盛なタイプの猫や、水が苦手ではない猫は、前足を使って飲むようなしぐさを見せやすい傾向にあると思います」
前足を使って水を飲む猫は、しっかり必要な水分を摂取できているの?

——前足を使って水を飲むのが好きな猫は、しっかり必要な水分を摂取できているのか心配になる飼い主さんもいるかもしれませんが、いかがでしょうか?
岡本先生:
「猫によって水分摂取量には個体差がありますので、飲み方によって1日の平均飲水量(約30~50ml/kg)を摂取できていない可能性も考えられます。
その場合は液体おやつを少し薄めて与えたり、ウエットフードを取り入れたり、ドライフードを水に浮かべて与える工夫をするとよいかと思います」
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※写真は「ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです
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※記事の内容は2025年4月時点の情報です。
取材・文/柴田おまめ